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こだわり人間の苦悩 [私の障害]

今回は、私自身の障害(アスペルガー症候群)の話です。

以前の記事で自閉症スペクトラム障害の症状として書いた
「こだわり」について書いていこうと思います。

なお、「こだわり」と聞くと「シェフこだわりの一品」みたいな
良さげなイメージを持たれる方もいらっしゃるかもしれませんが、
実際はそんな良さげなものではないので、
「固執」とでも言った方が語弊がないかもしれません…


1. こだわり=苦しみ

私は色々なこだわりを持っていますが、
その中でも最たるものが「自分の書く字」に対するこだわりです。

小学生時代、自宅で数字を書く宿題をしていた時、
突然自分の中の「こだわり」が目覚めました。

それまでは全く気にしていなかった自分の字に対して、
対極的ともいえる異常なまでのこだわりを見せ、
「1~10をそれぞれ10回ずつ書く」程度の内容にも関わらず、
40分くらいかかった覚えがあります。

この時私が楽しかったかというと、決してそんな事はなく、
むしろ「苦しかった」です。早く解放されたかったです。

自分で自分を縛り付けているのに、妥協すればいいのに、
そのこだわりに逆らう事はできませんでした。

そしてその後も、主に勉強の面において、
このこだわりに逆らえずに苦しみ続ける事となりました。
小学生の時の「10×10マスに習った漢字とそれを使った言葉を書く」
という宿題が、嫌で嫌でたまりませんでした。

私にとって、「こだわり」とは「苦しみ」なのです。
これは私のアイデンティティの一部でもありますが、
「無くなればどんなに楽だろうか」とも思います。


2. ずれた完璧主義

私の字に対するこだわりは、自分の中の基準に沿った
「整った字」が書けるまで何度も書き直す、という形で表れます。

基準に沿って書けた字は非常に「きっちりとした」感じの字で、
これまでその字をよく褒められてきましたが、
個人的にはゴシック体より明朝体の方が好きですし、
自分の字をそこまで「美しい」とは思いません。

ここに、我々が持つ「こだわり」の肝があると思います。

我々のこだわりは「周りから見て良いものにしたい」というものではなく、
あくまでも「自分から見て良いものにしたい」、あるいは
「自分でも良いとは思わないが、何故かそうでない事が許せない」
というものなのです。

以前の記事(リンクは冒頭に)で、「何故そんな事にこだわるのか」
「そんな事は適当でいいんじゃないのか」という事をこだわる、
と書きましたが、それは上記のような思いから来ているわけです。

その為、いわゆる「完璧主義」と似たものだとは思いますが、
一般的なそれとは微妙に違った「ずれた完璧主義」なのだといえます。

なお、一般的な完璧主義は全体的に完璧を求めるものかと思いますが、
我々はこだわりまくる物事がある一方で、興味がなくて
全く気に留めない物事もあり、その点でも「ずれている」といえます。


では、今回はこれで終わりとさせていただきます。
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