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24時間テレビに見る「障害の捉え方」 [私見]

8月27日・28日に、毎年日本テレビが制作・放送している
「24時間テレビ」が放送されましたが、今年の24時間テレビは
例年に比べて「障害者」関連の事で物議をかもしました。

今回は、その事について私見を交えながら書いていこうと思います。


1. 24時間テレビと障害者

24時間テレビは毎年、障害者(障害児)を集めて
「チャレンジ企画」と呼ばれる企画を行っています。

「障害者について知ってもらえるきっかけになる」一方で、
「都合のいい時だけ障害者を利用するな」などといった批判も出ています。

また今年は、「ダンスの企画で使われた曲(Perfect Human)の歌詞に
『人を強者と弱者に分ける』ような内容がありよろしくない」
という事でその選曲に批判が出たり、
「登山の企画で途中でへばる子供(障害児)を同行している父親が殴る」
といった暴力行為があったり、といった問題がありました。


2. 24時間テレビvsバリバラ

一方、その裏番組であったNHKの障害者情報バラエティー「バリバラ」では、
24時間テレビのこの企画やテレビの障害者に関する企画の多くは
「感動を煽る」やり方であるが、そうではなく
「笑いにする」べきである、という主張がされました。

両者では「障害」に対する捉え方が異なっていて、
前者の「感動を煽る」というのは、すなわち「逆境を乗り越える」ような
ストーリーであり、障害を「ハンディキャップ」として捉えているといえますが、
一方後者の「笑いにする」というのは、すなわち「違いを肯定する」ような
姿勢であり、障害を「個性」として捉えているといえます。

「どちらが良いか」「どちらが正しいか」については
人によって意見が分かれるかとは思いますが、
私個人としては、「どちらか片方」が良い・正しいというよりは、
「両方の視点(捉え方)」で見てほしい、と思っています。


3. 相反する2つの理想

我々障害者は、「下や異端に見られたくない」という思いから
「障害=個性」とするような「健常者と同じ扱い」を望みながら、
「社会生活などにおいて不利だから助けてほしい」という思いから
「障害=ハンディキャップ」とするような「健常者と違う扱い」
同時に望んでいるものです。

人によってその比率は違うと思いますが、
多くの人はこの相反する2つを同時に望んでいると思います。

前項で「両方の視点で見てほしい」と書いたのはこの為です。

以前の記事「発達障害そのものを個性と捉える」事に反対しましたが、
そこでも「強すぎる個性という側面もある」と書いているように、
「個性」という側面と「ハンディキャップ」という側面の両方がある
という事を私は主張したいわけです。


では、今回はこれで終わりとさせていただきます。
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